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FW25/26 PV PARIS FLASH REPORT

2024.07.18
Carlin Blog & News Letter

 

「Extremes」と題されたFW25/26エディションは、コントラストを強め、非凡なものを探求するよう私たちを誘います。

「Extremes」 とは、際立つこと、卓越した創造的表現を目指すこと、そして大胆不敵で持続可能な選択をすることを指します。

これらのインスピレーションは、豪奢で大胆なスタイルを主張する今シーズンのCARLINのテーマ「MACROCOSM (マクロコスモス)」と「QUEST (冒険の旅)」にマッチしています。

しかし、このExtremes はミニマリズムの卓越性でも、贅沢なノスタルジアでも表現できることから、「SLEEK (なめらかな)」と「REGAIN (回復)」にもつながっていると言えるでしょう。

 

 

FW25/26 PVのカラーパレットは、強さと柔らかなトーンのつながりを生み出し、異なる時間軸を橋渡しし、性別、用途、季節をつなぎます。

 

FW25/26 CARLINのカラーレンジと比較しながら、その概要を見てみましょう。

 

Orange Softness やCopper Glow といった、安心感とエネルギーを与えるオレンジやレンガ色は、Soothed orange(24)、Precious Bronze (15)、Russet moon(27)にマッチします。

情熱的で温かみのある色調は、今シーズン最も鮮やかなEpic red(05)に似たRed energyで強い存在感を示しています。

また、Fuchsia Desire とDark plumは、Rasberry pink (9)とSophisticated plum(30)と相性がいいです。

Filtered Purple (01)やOld purple (25)にマッチする、Pink crystal やPinky clayといったライトモーヴやピンクもありました。

*カラー名()内の番号はCARLIN COLOUR ブック巻末REFERENCEに一致します。

 

 

 

寒色系の色合いの中にも、同じように強さと柔らかさのコントラストが見られます。

イエローとグレーは穏やかで光を感じさせる色で、Luminescent Yellow はMeasured Yellow (23)とVivacious Yellow (03)に、

Cement Grey とMauve Neonは、Tempered Grey(36)とSilence Grey (02)にマッチします。

 

 

 

 

続いて、会場構成についてです。今シーズンはミニマルで、CARLINのテーマである 「SLEEK」を完璧に想起させるものでした。

壁、床、棚のいたるところに「SLEEK」のキーカラーであるVivacious yellow(03)にとても近いアシッドイエローが配されていました。

 

 

昨年より再構成された5つのフォーラムのうちの1つ、インスピレーションフォーラムは超越したものにフォーカスをするコンテンツで、その最も豪華な部分はCARLIN の「MACROCOSM」のテーマと深く結びついていました。

貴重なジャカード、シルク、ベルベット、レザーは、金糸やコーティングで彩られていました。

この感覚的な豪華さは、ヒョウ柄、花柄、星屑柄、毛皮のようなきらびやかなフリンジ、土のようなひび割れや質感を通して、常に自然に言及していました。

 

 

フォーラムでのもうひとつのハイライトは、CARLIN の「QUEST」に見られる「post-romantic」スタイルでした。

装飾的なレースやダマスク、刺繍を通して歴史的な柄や生地を現代的な叙事詩のように見せていました。

装飾はダークでコントラストが強く、歴史的なパターンと力強いラインや構造、プリーツや織りがミックスされていました。

また、光沢のあるレザー、ラテックス、サテンが、滑らかで厳格な豪華さをもたらしていました。

 

 

フォーラムでは、CARLINの「REGAIN」というテーマにつながる「mixed heritage 」スタイルを通じて、ラグジュアリーが強調されていました。

ツイード、タータンチェック、デニムなど、多くの伝統的な生地が展示されていましたが、どれもエキセントリックなひねりが加えられていて、持続可能性に焦点を当てたものが多かったです。

ウールやデニム、そしてフェイクファーでさえも手染めの毛糸やリサイクル繊維で作られ、色の斑点が施されていました。

タータンチェックにはフリンジを残したものもあれば、フロック生地で飾ったものもありました。

また、カラフルなツイードにはスパンコール、デニムにはパッチワークが施されていました。

 

 

CARLIN の「SLEEK」にリンクする「ミニマリストの卓越性」にフォーカスをした展示では、ソフトでありながら幾何学的な厳しさがあり、透明なニットや厚手の毛皮、マットなレザーや光沢のあるシルクが展示されていました。

そこには常に色あせたパステル調の滑らかさがありました。また、ピーチスキン、リブ、プリーツ、フリンジ、レザーの編み込み、クロッキー、レリーフニットなど、繊細なテクスチャーが多く見られました。

 

 

インスピレーションフォーラムのもうひとつの注目すべきポイントは、フランスのなめし革と卓越した装飾のスペシャリストであるLes Teintures de Franceとのコラボレーションでした。

それぞれのレザーは、素材の本質的な高貴さを創造的な贅沢さで讃えています。

陰影やキルティング効果のある刺繍レザー、シワ加工やスプレー染料、ハンドメイドによる色褪せ感(経年変化を感じさせる風合い)、エングレービング装飾、レーザーカットなどがありました。

 

エコイノベーションフォーラムでは、テクノロジーに関連する天然素材に焦点が当てられていました。

多くのリジェネラティブコットンの開発が展示されていましたが、これはこれらのコットンが生態系を回復し、カーボンポジティブであることを意味していました。

例えば、GOOD EARTH COTTON ®はFiberTrace®と呼ばれる追跡可能な顔料を練り込んだ再生コットンで、企業は繊維から工場、最終製品に至るまで繊維のIDを追跡することが可能です。

これらはポジティブマテリアルのような持続可能な繊維を専門とするサプライヤーによって取り上げられていました。

 

今回は、低負荷染料や天然着色コットンによる代替色の新たな進歩も見られました。

サプライヤーであるCasa da Malha は、CHT社のPIGMENTURA(洗濯不要の新世代発酵顔料)で染めた蛍光色のオーガニックニットを展示していました。

また、柿色から茶色まで、さまざまな色合いの天然着色コットンを使ったニットジャカードも展示されていました。
Ricamofilによる100%トレーサブルなオーガニックコットンのニットや、同じくオーガニックコットンで作られた黒のフロック加工の生地など、自然で持続可能な開発も紹介されていました。

Steiff Schulte による100%紙製のフェイクファーもありました。

 

スマートテックイノベーションの展示には、Amsilk社が発表したラボで化学薬品を使わずに栽培し、シルクよりも水と炭素を節約するシルクプロテイン繊維がありました。
パッケージング分野では、Repack社がペットボトルを再利用した再利用可能なパッケージングソリューションを開発し、廃棄物を削減するClosed loop(クローズドループ)を発表しました。
最後に、革新的なソフトウェアソリューション、Pattern Project を紹介します。

こちらは、AIを活用した生産計画を工場やブランドに提供し、リアルタイムで生産を調整し、より迅速なチームワークを実現するものです。

 

 

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